機械設計において質量の計算は頻繁に登場し、それでいてとても重要な要素です。アクチュエータを利用する設計ではそれぞれのアクチュエータごとに使い方に応じた許容荷重や許容モーメントが定められており、その条件に合致しているかを確認することは破損を防ぐのはもちろん機械自体の寿命を決定する要因でもあります。
計算方法
計算式はいたってシンプルです。
質量[kg] = 体積[㎤] × 比重[]
比重というのは、材料ごとに決まっている密度のようなものです。金属は重い、プラスチックは軽いなどと我々が判断している指標と同じものだと考えて問題ありません。比重は下でまとめますので、参考にしてください。
体積の計算は部品によっては複雑ですが、大体の場合は小学校や中学校で習う体積計算式で終わってしまいます。本当に複雑な場合は、簡単な形状に近似して計算してしまうのが楽です。通常の場合、「ギリギリの設計」はしません。必ずはじき出した答えに安全率をかけて余裕をもって許容範囲内であることの確認をします。そのため、正確に計算しようとざっくり計算しようと関係ないことがほとんどです。私の場合、部品にタップや通し穴が開いていてもわざわざその分の引き算はしません。どのみちねじが通ることになるでしょうし、引き算したとしても誤差ですから。
比重一覧
鉄 | 7.8 |
ステンレス | 7.8 |
アルミニウム | 2.7 |
黄銅 | 8.5 |
MCナイロン | 1.2 |
ジュラコン(POM) | 1.4 |
PEEK樹脂 | 1.3 |
PET樹脂 | 1.4 |
アクリル樹脂 | 1.2 |
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